令音CEO / AIと人のハイブリッドで事業支援
原稿は書けた。あとは登録するだけのはずが、画面の途中で弾かれて、何が悪いのか分からないまま止まる。最初の1冊でいちばん避けたいのは、この足止めだ。
私は令音という一人会社で、KDPで本を出してきた。その中で、入稿で実際に止まった所をひとつ挙げる。寸法だ。原稿の中身ではなく、数字の丸め方で弾かれた。あわせて、出版ボタンを押したあとに待つことになる時間も書いておく。
まず、出版後に変えられない項目があることを知る
KDP公式ヘルプの「本の詳細の更新」に、出版後に変えられる項目とロックされる項目の表がある。変えられない項目は、思っていたより多い。一方で、内容紹介や価格のように、あとから直せるものもある。
最初の1冊では、直せるところより先に、直せないところを決める。どの項目がロックされるかは、出版前に公式の表で確かめておくのがいちばん確実だ。判型が費用に効く話は、前の記事に書いた。
止まった所 寸法は、インチが正本だった
KDPの判型は、センチとインチが併記されている。公式の判型の一覧には「12.8 x 18.2 cm (5.04 x 7.17 インチ)」とある。
私は一度、センチ表記をミリに直し、判型の高さを182.0ミリに丸めて表紙を作った。弾かれた。5.04×7.17インチを正確にミリにすると、高さは182.1ミリあまりになる。丸めた分の0.1ミリほどが、足りなかった。センチ表記は、丸めた値だった。
以来、判型欄に出ている数字をそのまま設計値にしている。表紙の高さは、公式の計算式どおり「裁ち落とし+判型の高さ+裁ち落とし」で、裁ち落としは3.2ミリ(0.125インチ)。インチで計算してから、必要ならミリに直す。途中でミリに丸めて、その値で次の計算をしない。
背表紙の幅は、ページ数と用紙で決まる
順番にも落とし穴がある。背表紙の幅は、ページ数と用紙で決まる。白黒の本なら、白い紙は1ページあたり0.0572ミリ、クリーム色の紙は0.0635ミリで、300ページなら紙の色だけで背幅が2ミリ近く違う。
背幅が違えば、表紙全体の横幅も変わる。だから、本文のページ数を確定してから表紙を作る。本文を直してページ数が動いたら、背幅の計算もやり直しになる。判型と用紙は、表紙を上げる前に保存しておく。
出したあとは、3〜10営業日、触れない
出版の手続きを終えると、Amazonで販売されるまでに3〜10営業日かかる。公式ヘルプの「本のステータス」に、そう書いてある。この間は「レビュー中」で、変更はできず、審査を早めることも取り消すこともできない。
公開済みの本を更新したときも同じだ。ステータスは「販売中 - 変更内容のレビュー中」になり、本は買えるが、追加の変更はできない。つまり、押したあとに見つけたミスは、少なくとも数日は直せない。押す前に1回、プレビューを頭から終わりまで見る。いちばん安い保険は、これだった。
表紙のエラーや警告の読み方は、有料noteにまとめた
寸法のほかにも、表紙のアップロードで出るエラーや、本文PDFに出る警告で手が止まることがある。その読み方と対処は、有料note「表紙が通らない、目次が消える。それ、全部先週の私です。」(500円)にまとめた。この記事の範囲は、寸法と待ち時間までだ。
まとめ
- 出版後にロックされる項目は、出版前に公式の表で確かめる
- 寸法はインチを正本にして計算する。ミリに丸めると、わずかに足りなくなる
- 背幅はページ数と用紙で決まる。本文を確定してから表紙を作る
- 出版後は3〜10営業日、変更できない。押す前にプレビューを通しで見る
最初の1冊を出す人向けに、無料のLINEオープンチャット「KDP初心者サロン」を開いている。入口は令音の書籍ページにある。レビュー交換や収益の訴求はしない場所だ。